MESSAGE

代表取締役社長
家崎晃一

「人時生産性をお客様と共に考える。」とは?

「一日24時間という時間はすべての人間に平等に与えられている条件」という言葉があります。ヒューマンテクノロジーズでは、普通の「生産性」ではなく「人時生産性」というコンセプトを掲げていますが、それは、この平等に与えられている「時間」という資産を企業が有効活用することをとことん突き詰めている表われと言えます。
その「人時生産性」を考えるうえで、土台になるのが、労務の基本の「き」となる「勤怠管理」です。私たちは、日本で一番使っている人が多い「クラウド勤怠管理システム KING OF TIME」を手がけており、「人」を「時」を通じて見つめるうえでの莫大なデータを有していると言えます。

実は勤怠管理市場は全然飽和していない

ここまで聞いて「勤怠管理が労務の基本なら、もうほとんどの企業がシステム化を済ませてしまっていて、もううまみはないんじゃないの?」と思う方もいらっしゃるかもしれません。ところが中小零細企業をはじめ、まだまだアナログ管理が多いのが実情です。実際、当社への問い合わせの7割以上が乗り換えではなく、初めてのデジタル化なのです。

また、「勤怠管理ってただ紙のタイムカードをデジタル化するだけだから、参入障壁も低いんじゃないの?」というイメージもあるかもしれません。ところがそこに「就業規則」という会社独自のルールの存在が話をややこしくするのです。というのも、就業規則というのは、最低限の法律をベースにそれぞれのお客様が知恵を絞って作り上げた唯一無二のものなのです。ゆえに千差万別の処理パターンが発生し、その分複雑で奥深い世界となるのです。

その点、私たちの「KING OF TIME」は、「20年近い年月」×「あらゆる企業の就業規則をカバー」×「使っている人の人数が日本一」というかけあわせからもわかるように、どんな企業のニーズであっても応えられる、システム面およびサポート面での比類なきアドバンテージを持っているのです。さらに、社内に4名の社労士を抱え、社会保険労務士の監修の元すべての機能を開発しているため、知らず知らずのうちにコンプライアンス違反を犯すなんてリスクからも解放されます。

だからこそ、他製品では「機能が足りない」「やりたいことが実現できなかった」「導入や運用方法がわからない、助けて欲しい」といった理由で他社からの乗り換えの引き合いも途絶えません。

強みに集中投下しながら、アライアンス戦略で拡張、そして、アジアに打って出る

私たちは決して全方位の「ERP(Enterprise Resources Planning)システム」化は志向していません。あくまでも、勤怠管理に軸足を置き続け、給与計算までに関連するフィールドにリソースを集中投下し、勝ち残る戦略です(裏を返すとそれだけ勤怠管理は奥深いものということなのですが)。

そしてお客様のニーズのうち私たち自身で持っていないソリューションは、その分野で強いベンダーとのアライアンスによって満たしていきます。最近では、freee株式会社へのOEM提供が決まりましたが、これも双方の強みを融合させた象徴的なケースと言えます。その点、私たちは創業当初からパートナーシップを活用してきており、一日の長があります。

こうしたエコシステムは、システムだけにとどまりません。通常クラウドベンダーやSaaS企業は拡販において、資金調達しては広告費に大量投下するローラー作戦に頼りがちですが、当社は営業・マーケティングにおいても、販売店やOEMの活用による資本効率化を成功させてきた希有な例です。大企業とも Win-Win のスキームを構築できる知見が蓄えられているわけです。

同時にASEANをターゲットにした海外展開も進めています。もともとシンガポールを中心に開発拠点があり、水面下で動いていたのですが、コロナ禍の様子とも相談しながらタイに現地法人を設立します。「人件費の高さ先進国」だった日本同様の労務管理を、近い将来アジア諸国でも求められていくのは間違いありません。国が変われば法律が変わりますが、私たちが培ってきた機能とサポート力であればカバーできることがわかっています。国内シェアNo.1で名実ともにキングの座とは打って変わって、挑戦者という立場になりますが、そんなチャレンジの機会に私自身わくわくしております。

勤怠管理はオリジナル、あなたもオリジナルであれ

自分の力で何かを成し遂げたい人と一緒に働きたいと思っています。ただ、今その「何か」が定まっていなくても良いです。というのは、目の前の仕事をこなし、その過程で見えてきた課題の解決方法を自ら提案し、あなたならではのやり方でこなすうちに、必ず見つかると信じているからです。

あなたが「こんなことをやりたい」と言えば、きっと私は「好きにやってください」と言います。「好き」にやっていくうちに、あなたの「好きなこと」、つまり「成し遂げたいこと」が浮き彫りになっていくと思うんです。それが自己実現ってものなんじゃないかと。

だから私たちは、決まり切った答えを示さず、あなた自身に考えてもらいます。勤怠管理が各社にとって唯一無二なのと同様、あなたの個性もあなただけのオリジナルです。それを武器に、ボトムアップで会社を変えてやるというくらいの気持ちで向かってきて欲しいんです。私たち経営陣はそんなパラダイムの転換を待ち望んでいるのですから。